食べ物でストレス解消
ストレス解消法の一つに「食事」があります。
私たちは無意識にストレスを「食べること」で解消しようとする傾向がありますが、食べる量なども考慮しながら意識的におこなえば大変良い状態に保つことができますが、コントロールできなくなると大変危険です。
食事によるストレス解消
ストレスを解消するための「ヤケ食い」は昔から良くあることです。
一般的には男性より女性の方に多く見られる傾向があり、特に失恋した場合などはやけ食いに走る女性が多いようです。
これは恋愛のためにダイエットをおこなっている女性が多いことも原因の一つかもしれません。
彼のためにダイエットしてきたけれど、失恋してしまったので今までの分も食べてやる・・・といった感じでしょうか?
実は食事がストレス解消に影響するのは科学的にも証明されていることなのです。
脳内には『セロトニン』という脳内物質がありますが、セロトニンは別名『幸せホルモン』とも呼ばれており、食事はこのセロトニンと関係が深いのです。
セロトニンの働きは主に「生体リズムや生理機能の調整」なのですが、この他に「食欲の制限」「痛みの感覚を抑制」「不安な気持ちを抑制」といった働きもあり、精神の安定をはかる働きも担っているのです。
このセロトニンは、脳内物質であるにも関わらずそのほとんどが腸内で作られているのです。
つまり食事をすることで腸の働きが活発になりセロトニンが多く分泌され「不安感や悲しみを緩和して安定した気分」にしてくれるのです。
食事によるストレス解消の弊害
食事をすることがストレス緩和になるのは、ストレス解消の上でとてもありがたいことですが、コントロールできなくなってしまうと多くの弊害が出てしまいます。
その大きな弊害の一つが『肥満』です。
欲望に任せて食べてばかりいたら、誰でも太ってしまうのは目に見えています。
肥満症になれば外見的な問題だけでなく「糖尿病」や「高血圧」など生活習慣病の原因になってしまい、その後のダイエットによるストレスも考えなければなりません。
女性の場合は特に、ストレス性の過食症や拒食症になってしまうこともあり、場合によっては生命が危険な状態に陥ってしまうことさえあります。
かつて、1970年代に世界中で大ヒットしたカーペンターズという兄妹デュオがいたのですが、ボーカルの妹カレンさんが拒食症で亡くなったニュースは世界中で衝撃を与えました。
拒食症という言葉や摂食障害という言葉は、この有名歌手の死で一気に認知度が上がったのです。
生活習慣病も進行してしまえば命にかかわる大変な病気です。
自分で調整しながらストレス解消としての利用ならとても良いことなのですが、食事によるストレス解消に依存してしまうのは大変危険なことなのです。